光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

ギャラリー

管理人が、新宿・渋谷から10km圏内の都心にある自宅付近から撮影した天体写真です。空の条件が良いところで撮ったものには到底かないませんし、管理人の腕も稚拙なものですが「都心からでもこのくらいは撮れるんだ」ということを知ってもらえればと思います。

春の天体

冬の寒さが緩むころ、しし座やおおぐま座を先頭に春の星座が宵の空に昇ってくるようになります。春霞のために光害の影響が強く出がちですが、はるか遠くにある系外銀河を観測するのに最適な季節でもあります。

M81, M82

おおぐま座にある、有名な系外銀河のペアです。たっぷり露出を与えることで、北側に渋谷、新宿を控えているにもかかわらず、淡いM81の腕が浮かび上がってきました。また、L-Ultimateで撮影した画像をブレンドすることで、M81にある散光星雲やM82中心部からのジェットがハッキリ分かります。2024年2月12日撮影。

M48

うみへび座にある散開星団です。細かい星が列をなして密集している姿は見ごたえ十分です。2023年12月18日撮影。

子持ち銀河 M51

りょうけん座にある有名な系外銀河です。たっぷりの露出を与えたことで、伴銀河のNGC5195から伸びる潮汐尾まで写っています。2023年3月19日撮影。

Abell 33

うみへび座にある惑星状星雲です。過去2度チャレンジして惨敗に終わっていましたが、高性能のデュアルナローバンドフィルター「L-Ultimate」を用いることで、ようやくその姿を東京都心からはっきり捉えることができました。2023年2月17日撮影。

回転花火銀河 M101

おおぐま座のしっぽの先付近にある大型の渦巻銀河です。7等台というカタログ数値の割に淡く街なかからだとかなりの難物ですが、黄色みがかった核と青っぽい腕、そして腕の中に点在するHα領域ともども捉えることができました。2022年4月9日撮影。

マルカリアンチェーン

おとめ座方向にある系外銀河の大集団「おとめ座銀河団」の中心部にある銀河の連なり「マルカリアンチェーン」です。並びが非常にきれいで、並んでいる銀河自体も形などバリエーションに富んでいます。2022年2月28日撮影。

M40

おおぐま座にある二重星です。星雲でも星団でもないのにメシエ天体にカウントされている変わり種。非常に地味ですが、メシエ天体をコンプリートするには欠かせない存在の1つです。2022年2月1日撮影。

Abell 33

うみへび座にある惑星状星雲です。以前天文改造デジカメでボロボロの結果に終わったので、冷却CMOSでリベンジと行きたいところでしたが、都心の光害の中からはやはり難物。「天空のダイヤモンド」の異名にたがわぬ姿を捉えるには、さらなる露出が必要そうです。2022年1月4日撮影。

プレセペ星団 M44

かに座の有名な散開星団について「三度目の正直」。適度な強度のソフトフィルターを用いることで、星の色を生かした表現をすることができました。2021年4月11日撮影。

NGC4567, 4568

おとめ座にある系外銀河です。下のアンテナ銀河と同じく、2つの銀河が今まさに衝突している姿です。アンテナ銀河よりさらに小さく暗い対象ですが、近赤外の威力でどうにか写ってくれました。2021年4月11日撮影。

M61

おとめ座にある系外銀河です。おとめ座の銀河密集地域からはやや離れているので見落とされがちですが、ちょうどM83のミニチュアのような、立派な腕が確認できます。2021年4月11日撮影。

アンテナ銀河 NGC4038, 4039

からす座にある系外銀河です。2つの銀河が今まさに衝突している姿で、放出された物質がアンテナのように伸びています……が、空の状態が良くなく、残念ながら写りはもう一つでした。東京都心でこれだけ写ればいいような気もしますが。2021年3月15日撮影。

子持ち銀河 M51

りょうけん座にある有名な系外銀河です。近赤外との組み合わせで撮影してみましたが、今までになくよく写ったと思います。2021年3月10日撮影。

プレセぺ星団 M44

かに座にある明るく大きな散開星団で、都心でも空の条件が良ければ肉眼で存在を確認できます。系外銀河の多い春の夜空では数少ない、双眼鏡で楽しめる明るい天体です。2021年2月20日撮影。

M58, M89, M90

おとめ座の銀河密集地帯に存在する系外銀河です。いずれも「おとめ座銀河団」のメンバーで、棒渦巻銀河、楕円銀河、渦巻銀河と異なるタイプの銀河が並んでいます。2021年2月20日撮影。

M95, M96, M105

しし座の腹のあたりにある系外銀河の小集団です。3つのメシエ天体のほか、2つのNGC天体も合わせて計5つの銀河が狭い範囲に寄り集まって「しし座I銀河群(M96銀河群)」を形成しています。空の状態が悪くて、写りは今一つといった感じです。2020年4月25日撮影。

M100

かみのけ座にある系外銀河です。渦が正面を向いた、いわゆる「フェイスオン」の銀河で、M83を小さくしたような印象です。かなり淡い天体で、都心からだと腕を写すのがやっとでした。2020年3月21日撮影。

ふくろう星雲 M97

おおぐま座にある惑星状星雲です。惑星状星雲としては比較的淡く、メシエ天体の中でも暗い部類ですが、長時間の露出を与えることで、2014年に撮影した時よりもハッキリとその姿を捉え、表現することができました。2020年2月24日撮影。

Abell 33

うみへび座にある惑星状星雲です。手前にある恒星との絶妙な位置関係から「天空のダイヤモンドリング」の異名を持つ星雲ですが、大変に淡く、姿を捉えるだけでもやっとでした。都心から捉えられただけでも奇跡に近いかと思います。2020年2月23日撮影。

NGC5364周辺の銀河群

おとめ座の東側にある小規模の銀河群です。比較的暗い銀河が集まっていますが、渦巻の発達したNGC5364を筆頭に、バラエティーに富んだ形の銀河が集まっていて、撮っていて楽しい領域です。2020年2月1日撮影。

NGC2903

しし座にある系外銀河です。ししの鼻先にある大きく明るい渦巻星雲で、メシエ天体として数えられなかったのが不思議なくらいの立派な姿です。思ったよりも細部までよく写ってくれました。2020年1月31日撮影。

M83

うみへび座にある系外銀河です。渦が正面を向いた、いかにも銀河らしい銀河ですが、南中高度が低いので光害の影響を受けやすく、都心からは意外と難物です。2019年3月9日撮影。

木星状星雲 NGC3242

うみへび座にある、春の夜空では数少ない惑星状星雲の1つです。その名の通り、見かけの大きさは木星と同程度しかありませんが、都心でも意外と観望しやすい対象です。2019年3月8日撮影。

M53

かみのけ座にある球状星団です。見かけの大きさは小さいですが、実は、同じ春の夜空で輝くりょうけん座のM3をも上回る星の大集団です。2019年2月2日撮影。

M59, 60

おとめ座にある系外銀河です。M59とM60は角度にして0.5度ほどしか離れておらず、M60にはさらに渦巻銀河NGC4647が密着するように見えています。なお、この写真には「超コンパクト矮小銀河」(UltraCompact Dwarf galaxy, UCD)というちょっと変わった天体も写り込んでいます。こうした思いもよらぬ天体が写り込むのは銀河団を撮影する醍醐味の1つです。2019年2月2日撮影。

M106

りょうけん座にある明るい渦巻星雲です。特徴的な2本の腕に加え、その周囲に広がる淡い腕も見て取れます。2019年2月2日撮影。

M81, M82

おおぐま座にある、有名な系外銀河のペアです。たっぷり露出を与えることで、北側に渋谷、新宿を控えているにもかかわらず、淡いM81の腕が浮かび上がってきました。また、別途Hαで撮影した画像を加えることで、M81の腕の星形成領域やM82のジェットなども分かりやすくなっています。2019年1月7日、14日撮影。

NGC4565

かみのけ座にある系外銀河で、細長いその姿から"Needle galaxy"の愛称があります。私たちの銀河系も、真横から見るときっとこんな姿をしているはずです。2018年3月25日撮影。

M67

かに座にある散開星団です。同じかに座にある「プレセペ星団」M44と比べると暗く小さいながらも、星が密集していていかにも「星団らしい」姿をしています。2017年12月23日撮影。

M3

りょうけん座にある球状星団です。ヘルクレス座のM13などと並び、北半球で最も見事な球状星団の1つで、星がびっしりと密集している様子がよく分かります。2017年12月23日撮影。

ふくろう星雲 M97とM108

おおぐま座にある惑星状星雲と系外銀河。両者は見かけ上0.8度ほどしか離れていませんが、実際の距離の差は1万倍以上。宇宙の奥行きが感じられる被写体です。2017年5月20日撮影。

おとめ座銀河団中心部:マルカリアンチェーン M84, M86, M87ほか

おとめ座方向にある系外銀河の大集団「おとめ座銀河団」の中心部を、銀河の連なり「マルカリアンチェーン」をメインに捉えました。写真としては地味ですが、私たちの銀河系に匹敵するような銀河が数十個も写っていると思うと、途方もない宇宙の広さを感じます。2017年4月28日撮影。

子持ち銀河 M51

「子持ち銀河」の愛称で知られる、りょうけん座の渦巻銀河です。長焦点鏡で迫力のある姿を捉えることができました。2017年3月5日撮影。

M109

おおぐま座にある棒渦巻銀河です。メシエ天体の中では最も暗い部類の上、2等星がごく近い位置にあるため、撮影の難しい天体です。それでもなんとか棒渦巻の姿が分かります。2017年3月5日撮影。

ソンブレロ銀河 M104

おとめ座にある系外銀河。メキシコで使われるソンブレロという帽子に形が似ていることから「ソンブレロ銀河」の愛称があります。非常に均整のとれた姿をした、撮りやすい明るい銀河です。2017年2月26日撮影。

黒眼銀河 M64

かみのけ座にある渦巻銀河です。中心付近に見える暗黒帯が特徴的で、写真にはよく写ります。。2017年2月26日撮影。

回転花火銀河 M101

おおぐま座のしっぽの先付近にある渦巻銀河です。7等台というカタログ数値の割に淡く、街なかからだとかなりの難物ですが、4年越しでようやく立派な渦巻きを捉えることができました。2017年2月4日撮影。

しし座のトリオ M65, M66, NGC3628

しし座の後ろ足の部分にある3つの銀河です。ほぼ4年ぶりの撮影ですが、それぞれの銀河の個性の違いがよく分かるように写ってくれました。2017年2月4日撮影。

ひまわり銀河 M63

りょうけん座にある渦巻銀河です。愛称の通り、暗黒帯が複雑に入り組んだ華やかな印象の系外銀河です。2017年1月28日撮影。

M67

かに座にある散開星団です。有名なプレセペ星団の陰に隠れがちですが、みっちりと星が密集していて小さいながらも見ごたえがあります。2015年12月20日撮影。

プレセペ星団 M44

かに座にある有名な散開星団です。光害のひどい都心でも、双眼鏡を使えば視野いっぱいに星が広がり、美しい姿を楽しめます。2015年12月20日撮影。

ふくろう星雲 M97

おおぐま座にある惑星状星雲です。見かけの大きさが小さい天体ですが、フクロウが首をかしげたようなユーモラスな姿がよく分かります。2014年12月23日撮影。

黒眼銀河 M64

かみのけ座にある渦巻銀河です。中心付近に見える暗黒帯は、意外とよく写ります。2014年4月26日撮影。

子持ち銀河 M51

りょうけん座にある渦巻銀河「子持ち銀河」ことM51を長焦点鏡で狙ってみました。2014年1月2日撮影。

回転花火銀河 M101

おおぐま座のしっぽの先付近にある渦巻銀河です。見かけの大きさが大きい立派な銀河ですが、かなり淡く、見るにも撮るにも意外と難物です。2013年5月6日撮影。

子持ち銀河 M51

りょうけん座にある渦巻銀河です。伴銀河とつながった特徴的な姿は有名で、「子持ち銀河」の愛称もそこからきています。2013年5月4日撮影。

M49

おとめ座にある楕円銀河。銀河の密集地帯からはやや外れていますが、それでも背景には小さな銀河がたくさん写り込んでいます。2013年5月3日撮影。

しし座のトリオ M65, M66, NGC3628

しし座の後ろ足の部分にある3つの銀河です。地球から約3500万光年の位置にあるこれらの銀河は実際の位置も近く、小さな銀河群を形成しています。2013年5月3日撮影。

M81, M82

おおぐま座にある系外銀河のペア。北側に新宿、渋谷をひかえたこの場所で、よくぞ写ったものだと思います。2013年2月17日撮影。

ソンブレロ銀河 M104

おとめ座にある系外銀河。メキシコで使われるソンブレロという帽子に形が似ていることから「ソンブレロ銀河」の愛称があります。2013年2月11日撮影。

M95, M96, M105

しし座の腹のあたりにある系外銀河の小集団です。3つのメシエ天体のほか、2つのNGC天体も合わせて計5つの銀河が狭い範囲に寄り集まっています。2013年2月11日撮影。

M3

りょうけん座にある明るい球状星団です。都心でも、小望遠鏡で存在を捉えられます。2012年4月1日撮影

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