光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

M81, M82(系外銀河、おおぐま座)

撮影日時 2013年2月17日
撮影機材 ビクセン ED103S(D103mm, f795mm)、ビクセン SXD赤道儀
使用カメラ Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3
ガイド鏡 アトム ガイドスコープ(D60mm, f540mm)
オートガイダー StarlightXpress Lodestar改
感度・露出時間 ISO800、120秒×7コマ
備考 IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用

おおぐま座の頭付近にある系外銀河のペアで、下(南側)がM81、上(北側)がM82です。M82の方は、その特徴的な形から「葉巻銀河」という愛称もあります。

両者は0.6度しか離れていませんが、見かけだけでなく実際の距離も15万光年ほどしか離れていません。銀河系とアンドロメダ銀河(M31)との距離が約250万光年、銀河系の直径が約10万光年といった数字と比べると、両者がいかに近接しているかが分かります。

また、数千万年前にはM81とM82は衝突寸前のニアミスを起こしたと考えられていて、このとき、M81の重力でM82は激しく変形しました。その影響で現在も秒速1000kmもの速度で銀河の中心からガスを噴き出し、その内部では星形成と超新星爆発が盛んに起こっていると考えられています。写真でも、M82の不規則な形がよく分かります。

地球からの距離が約1800万光年と比較的近いこともあり、明るく大きくて割と撮りやすい対象のはずですが、撮影場所(自宅)の北側10km圏内には渋谷・新宿があり、光害で壊滅的な空。自分で撮っておいて言うのも難ですが、よくぞ写ったものだと思います。まさにデジタル技術の恩恵と言えるでしょう。

<< 前のページに戻る

↑ PAGE TOP