ばら星雲(散光星雲+散開星団、いっかくじゅう座)
撮影日時 | 2016年12月28日 |
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撮影機材 | ミニボーグ60ED+レデューサー0.85×DG(D60mm, f298mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ25(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | ISO100、600秒×8コマ |
備考 | IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用 |
オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンを結んでできる「冬の大三角」の内側、「いっかくじゅう座」にある有名な散光星雲です。愛称の通り、バラを真上から見下ろしたような見事な姿(左側を向いたドクロのように見えるという人もいます)で、自然の造形の不思議さを感じさせられます。
ただし、花びらにあたる部分は人間の目には感じにくいHα線(波長656.3nm)で輝いているため、眼視で見えるのは中心部の散開星団NGC2244の部分だけです。もし、花びら部分が写真のようにハッキリ肉眼で見えていたら、星に興味を持つ人が大幅に増えていたような気がします(^^;
なお、花びらにあたる部分は領域ごとにNGC2237, 2238, 2239, 2246と複数のNGCナンバーが振られています。これらの領域内には黒い筋や点(「グロビュール」と呼ばれます)が見えますが、これはガスやチリが互いの重力で濃密に集まっている部分で、いわば「星の卵」です。これがさらに成長すると、自身の重力でガスが圧縮され、自ら光を放つ恒星となります。NGC2244の星たちも、同様の過程をたどって「ばら星雲」の中で生まれ、輝きだしたものと考えられています。
比較的明るい星雲で、都心からでも10分間の露出をかけることでその姿を浮かび上がらせることができました。以前撮影した時は明らかな露出不足で、色合いも濁ってしまっていましたが、ようやくバラらしい鮮やかな姿を拝むことができました。
オリジナル画像
コンポジット&処理前の画像です。光害で背景が明るくなっていますが、中心部の星団とそれを取り巻く散光星雲の存在がしっかり分かります。最初からこれだけ見えていてくれれば、画像処理も比較的簡単です。