青い雪玉星雲 NGC7662(惑星状星雲、アンドロメダ座)
撮影日時 | 2016年11月13日 |
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撮影機材 | セレストロン EdgeHD800(D203mm, f2032mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | セレストロン オフアキシスガイダー使用 |
オートガイダー | StarlightXpress Lodestar |
感度・露出時間 | ISO400、30秒×32コマ |
備考 | IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用、中心部をトリミング |
アンドロメダ座にある惑星状星雲です。以前撮影したみずがめ座の惑星状星雲「土星状星雲」と見かけの大きさがほぼ同程度の小さな天体で、木星よりやや小さい程度の視直径しかありません。上の写真は中心部をトリミングしていますが、写野全体に占める天体のサイズは、2000mmの直焦点で撮影していても下にある処理前画像のようになってしまいます。
しかし、小さいながらも意外とよく見え、よく写る天体です。カタログ上の明るさは9等程度ですが、惑星状星雲は単位面積当たりの明るさが明るいので、月明かりや光害にも負けにくいのです。この写真も、月齢13の月が煌々と夜空を照らす中での撮影です。
写真では、中央の星をリング状の構造が取り囲み、さらにそれを繭状の構造が取り囲んでいる様子が見てとれます。これらは寿命の最終期にある中央の星から放出されたガスが、中央の星からの紫外線などを受けて輝いているものです。よく見るとリングには赤っぽく見える領域もあって、ガスの成分やエネルギーの受け取り方に差があることをうかがわせます。
ところでこの星雲の愛称ですが、しばしば「青い雪だるま星雲」という表記を見かけます。しかし英語名での愛称が「Blue snowball nebula」なので、「青い雪玉星雲」が正解です。おそらく、語呂や「雪だるま」という言葉のなじみ具合から広まってしまったものだと思いますが、公的な天文台でも使ってしまっているところがあったりして、なんとも困ったものです。
オリジナル画像
コンポジット&処理前の画像です。惑星状星雲は単位面積当たりの輝度が高いものが多く、都心でも比較的容易に撮れる天体です。ここでも、わずか30秒の露出にもかかわらずその姿がハッキリわかります。光害の影響もほとんど感じられません。