土星状星雲 NGC7009(惑星状星雲、みずがめ座)
撮影日時 | 2015年10月3日 |
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撮影機材 | セレストロン EdgeHD800(D203mm, f2032mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | ミニボーグ60ED(D60mm, f350mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | ISO800、60秒×8コマ+30秒×8コマ+10秒×8コマ |
備考 | IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用、中心部をトリミング |
みずがめ座にある惑星状星雲です。見かけの大きさが0.7分ほどしかない大変小さな天体で、眼視では恒星と間違えて見逃してしまうほどです。視直径の数字的には木星とどっこいどっこいというところでしょうか。上の写真は中心部をトリミングしていますが、写野全体に占める天体のサイズは、2000mmの直焦点で撮影していても下のようになってしまいます。
「土星状星雲」という愛称がついた理由は写真を見れば一目瞭然で、星雲の左右に棒のようなものが突き出していて、ちょうど土星の輪のように見えるためです。また、比較的単純なリング状に広がっているM57などとは違い、内部にもかなり複雑な構造を持っているのが見て取れます。
ところでこの天体、カタログ上では8等程度の明るさなのですが、単位面積当たりの明るさが明るいために非常によく写り、ちょっと油断するとあっという間に中心部が飽和してしまいます。今回はなるべくこれを救い、かつ土星の輪のように見える淡いハンドル部分まで写すため、10秒、30秒、60秒の各露出で撮影した画像を加算合成する、いわゆる多段階露光を試してみました。
また、これだけ明るいと、本物の惑星のように動画カメラによる撮影&スタッキングというのも現実味を帯びてきます。これができると、シーイングの影響を排除した高解像度の画像が得られるので期待したいところです。