M95, M96, M105(系外銀河、しし座)
| 撮影日時 | 2026年2月15日 |
|---|---|
| 撮影機材 | Askar FRA300 pro(D60mm, f300mm)、赤道儀化AZ-GTiマウント |
| 使用カメラ | ZWO ASI533MC Pro |
| ガイド鏡 | ペンシルボーグ25(D25mm, f175mm) |
| オートガイダー | ZWO ASI120MM |
| 感度・露出時間 | -10℃, Gain100, 300秒×109コマ |
| 備考 | ZWO UV-IRカットフィルター使用 |
春の夜空にはおとめ座方向を中心に数多くの銀河が見られますが、しし座にも小さな銀河群に属する銀河がいくつか見られます。M95とM96、M105は、近くのNGC3384などとともにそうした銀河の集団を形成しています。この集団は「しし座I銀河群(M96銀河群)」と呼ばれ、地球からは3千数百万光年離れています。
3つの銀河が近接していると言えば、同じしし座にある「しし座のトリオ」ことM65、M66、NGC3628が有名で、こちらは明るさ、大きさ、密集度いずれも劣るため、人気はいま一つのようです。しかし、それぞれの銀河を見るとどれも個性的な姿で、もっと人気が出ても良さそうなものです。
M95は、中心部の棒構造とそれを取り囲むリング状の星形成領域、その外側に伸びる淡い腕が特徴的な、棒渦巻銀河です。地球からの距離はおよそ3300万光年。渦がほぼ完全にこちらを向いている「フェイスオン」の銀河なので構造がよく分かり、写真だとまるで目玉のようです。
M96は渦巻銀河ですが、腕が非対称な上、中心核が銀河の中心からわずかにずれているなど、ちょうどアットマーク(@)のような、かなり崩れた形をしています。この歪んだ形は、同じ「しし座I銀河群(M96銀河群)」の他の銀河から重力的な影響を受けた影響と考えられています。
M105(写真右)は楕円銀河です。明るさは9.8等。楕円銀河らしく、目に見えるような目立った特徴はありませんが、中心付近には太陽質量の2億倍に達する超巨大ブラックホールが存在すると考えられています。
そのすぐ近くには、同じく「しし座I銀河群(M96銀河群)」に属するレンズ状銀河NGC3384(写真左上)が寄り添っています。明るさはM105よりわずかに暗いだけで、望遠鏡でも同じ視野に入るほど近接しているのですが、M105を発見したピエール・メシャンは見逃してしまったようです。
そのすぐ下には渦巻星雲のNGC3389が見えています(写真左下)が、こちらは11.8等とさらに暗く、メシエやメシャンの時代には発見が難しかったでしょう。地球からの距離は約7000万光年と「しし座I銀河群(M96銀河群)」のメンバーの倍ほども離れていて、たまたま同じ方向に見えているだけです。色が明らかに青っぽいので、おそらくは星形成が活発な銀河なのだろうと思われます。
この領域は2013年、2020年とデジカメで撮影していますが、写りは今一つでした。それが冷却カメラの使用でここまで変わるのですから、技術の進歩は驚くべきものです。
オリジナル画像
コンポジット&処理前の画像およびレベル調整のみ行った画像です。今回の撮影では光害カットフィルターを挟んでいないこともあり、猛烈にカブっていて銀河の写りもかなり頼りないです。それでも最終的な仕上がりはああなるのですから、ソフトの力は大したものです。
