光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

M93(散開星団、とも座)

撮影日時 2024年2月12日
撮影機材 ビクセン ED103S+SDフラットナーHD(D103mm, f811mm)、ビクセン SXP赤道儀
使用カメラ ZWO ASI2600MC Pro
ガイド鏡 ペンシルボーグ(D25mm, f175mm)
オートガイダー ZWO ASI120MM
感度・露出時間 -20℃, Gain=100, 露出60秒×24コマ
備考 ケンコー・トキナー PRO1D プロソフトン クリア(W)フィルター、ZWO UV/IRカットフィルター使用

とも座にある散開星団です。とも座の散開星団というと「南天の二重星団」ことM46とM47のペアが有名ですが、それよりさらに南にあります。地球から3400光年ほど離れた位置にある星団で、年齢はおよそ3億8700万年です。

発見したのはシャルル・メシエで1781年のこと。この天体は、シャルル・メシエが自身で発見、カタログに追加した最後の天体の1つです。

パリでのM93

かなり南に低く、東京でも南中時の高度は約30度。メシエがいたパリでの高度は、上の星図のようにわずか18度ほどしかなく、よくぞ見つけたものだと思います。星が三角形状に強く密集していて、高度の低さも相まって、小口径の望遠鏡で見ると彗星のように見えるかもしれません。「彗星と紛らわしい天体をリストアップする」というメシエカタログの当初の趣旨を考えれば、「らしい」天体と言えるかもしれません。

この写真では、散開星団の星々を強調するために、ソフトフィルターである「プロソフトン クリア」を用いています。さすがに焦点距離811mm@APS-Cともなれば効果がかなり強いですが、作品として台無しになるほどでもなく、雰囲気良く仕上がったかと思います。

オリジナル画像

コンポジット&処理前の画像です。中心部に星が集まっているのがなんとなく分かります。

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