しし座のトリオ M65, M66, NGC3628(系外銀河、しし座)
撮影日時 | 2017年2月4日 |
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撮影機材 | ビクセン ED103S+ボーグ マルチフラットナー 1.08×DG(D103mm, f859mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | ISO100、900秒×8コマ |
備考 | IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用 |
しし座の後ろ足の部分にある3つの銀河の集団で、西側(右下)がM65、東側(左下)がM66、北側(上)がNGC3628です。地球から約3500万光年の位置にあるこれらの銀河は実際の位置も近く、小さな銀河群を形成しています。
「3つの銀河が近接している」というと、しし座にはもう1つ、M95, M96, M105のトリオもありますが、このM65, M66, NGC3628のトリオの方が明るく、またより近接していて同時に捉えやすいことから人気があるようです。また、M65は比較的整った形の渦巻銀河、M66は他の銀河からの重力の影響で形が歪み、NGC3628は渦巻銀河を真横から見た形……と、3つの銀河の形がそれぞれ異なるので、写真に撮ると面白い対象です。
この領域は4年前に一度撮影しているのですが、当時は露出の加減が分かっておらず、また春霞の中、光害のひどい宵のうちの撮影だったこともあって、その写りは情けない限り。そこで今回は深夜帯に、最近行っている「低感度・長時間露出」で撮影を行ってみました。結果、それぞれの銀河の姿がハッキリ浮き上がってきました。欲を言えば、M66のHα領域の色が出てくれればなぁ、とかNGC3628のディテールがもっと欲しいとかありますが、あまり欲を言ってもバチが当たるでしょう。
なお今回は、ED103Sにボーグのマルチフラットナーを取り付け、中くらいの焦点距離で狙ってみました。こちらの記事の末尾に書いたように、ビクセンの屈折望遠鏡の接眼部にある「SX60→50.8アダプター」を外すと、ここを介してボーグの各種パーツを接続できます。そこで、良い機会とばかりに試してみたのですが、期待通り、周辺部まで星像の崩れは見られず有用な組み合わせといえそうです。
オリジナル画像
コンポジット&処理前の画像です。いずれも9等台の銀河ですが、集光がしっかりしているためか、撮った直後でも存在が意外とよくわかります。