まゆ星雲 IC5146(散光星雲、はくちょう座)

撮影日時 | 2025年8月19日 |
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撮影機材 | ビクセン ED103S+SDフラットナーHD(D103mm, f811mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | ZWO ASI2600MC Pro |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | 0℃, Gain=100, 露出300秒×60コマ |
備考 | IDAS LPS-D1使用 |
はくちょう座にある散光星雲です。位置としては、はくちょう座ととかげ座の境界付近に当たります。視直径12'ほどの小さな星雲で、淡いガスに取り囲まれたその形から「まゆ星雲(Cocoon Nebula)」という愛称があります。

写真を見ると、散光星雲部分には暗黒帯が入り組み、ちょうどいて座の三裂星雲(M20)のような印象です。そしてその周囲を淡い反射星雲が取り巻き、さらに暗黒星雲B168が西に向かってたなびいて、まるで星雲が尾を引きながら天の川をフワフワと漂っているかのように見えます。
今回の写真では、露出を伸ばすことで暗黒星雲(分子雲)を炙り出すことを狙いましたが、中途半端に分子雲が浮き上がったせいで背景レベルも上がってしまい、写真全体のメリハリがかえって薄くなってしまいました。この方向で攻めるなら、さらに数倍の露出が必要そうです。
それにしてもこの星雲、以前撮影したときも書きましたが何度見ても「まゆ」というより「梅干し」にしか見えません。日本人的には「空飛ぶ梅干し星雲」にでもした方がしっくりきそうな気がします(笑)
オリジナル画像

コンポジット&処理前の画像およびレベル調整のみ行った画像です。レベル調整後には星雲の赤い色がうっすらとですが確認できます。とはいえ、ここから分子雲を炙り出すのは少々荷が勝ちすぎました。