くらげ星雲 IC443(超新星残骸、ふたご座)
撮影日時 | 2019年12月28日 |
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撮影機材 | ビクセン ED103S+SDフラットナーHD+レデューサーHD(D103mm, f624mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ25(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | ISO200, 露出1200秒×12コマ |
備考 | IDAS NebulaBooster NB1フィルター使用 |
ふたご座の足元にある大きく淡い超新星残骸で、その姿がクラゲによく似ていることから「くらげ星雲(Jerryfish nebula)」という愛称があります。右側に見えている明るい星は、ふたご座η星(3.3等)です。
3000年~3万年前に起こった超新星爆発の残骸と言われていて、飛び散ったガスが現在も広がり続けています。フィラメント状の構造に加え、OIII由来と思われる青緑色もわずかに見えていて、同じ超新星残骸である網状星雲とどこか似ています。残骸の東側……つまりクラゲの「傘」に相当する部分は一段明るくなっていますが、これはこちら側に密度の濃い星間物質があって、これと超新星由来のガスとが衝突しているためです。
非常に淡いため肉眼では全く見えず、写真でも決して写しやすい対象ではありませんが、NebulaBooster NB1フィルターを利用したうえで長時間の露出を与えることで、特徴的な姿を捉えることができました。くらげ星雲の東側に広がるHα領域Sh2-249の一部も、どうにか確認できます。3等星がぎりぎりという都心からの撮影であることを考えればまずまずでしょうか。とはいえ、強調の関係で星像が太ってしまったのは反省点で、もし次の撮影機会があればそのあたりを意識して処理したいと思います。
オリジナル画像
コンポジット&処理前の画像です。処理前の状態でも、クラゲの「傘」に相当する部分が見えていて、目を凝らせば淡い脚の部分も確認できます。とはいえ、NebulaBooster NB1フィルターを用いたうえで20分間露光してこれなので、相当淡いのは確かです。