はくちょう座ループ(超新星残骸、はくちょう座)
撮影日時 | 2018年8月18日 |
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撮影機材 | ミニボーグ55FL+レデューサー0.8×DGQ55(D55mm, f200mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ25(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | ISO100、900秒×10コマ |
備考 | OPTOLONG CLS-CCD for EOS APS-Cフィルター使用 |
一般に「網状星雲」として知られる、はくちょう座にある有名な超新星残骸です。数万年前の超新星爆発によって飛び散ったガスが輝いているもので、見かけの大きさにして4度ほど、実サイズにして直径約50光年にわたってフィラメント状の淡いガスが広がっています。その全体を指して「はくちう座ループ」(Cygnus Loop)という呼び名がついています。広がりが大きいだけに、下図に示すように、ガスの濃い部分を中心に複数のカタログナンバーが振られています。
はくちょう座ループの西側、NGC6992-5は過去3回にわたって撮影していますが、今回はこの明るい領域だけではなく、周辺の淡いガスまでミニボーグ55FLで写し取ってやろうという狙いです。これまではED103+レデューサーEDを用いたF5.2の光学系で15分露出でしたが、今回はF3.6の15分露出なので光量はかなり増えています。
その甲斐あってか、「ピッカリングの三角形」を含め、かなり淡いガスまで写すことができました。欲を言えば、もう少しOIIIの青緑色が出てほしいところですが、この先はナローバンド撮影の領域でしょう。
今回も、フラット補正については例の「RGB分割フラット補正」を使っていますが「どうせ三色分解して処理してしまうのなら」ということで、R, G, B各プレーンのヒストグラムのピークがライトフレームに合うよう、露出を変えて3通りのフラットフレームを作成し、各色ごとに処理しています。精度が高まるおかげか、ちょっとガンマをいじるだけで補正がほぼ完ぺきに決まってくれました。強烈な画像処理も可能になるので助かります。
オリジナル画像
コンポジット&処理前の画像です。この時点ですでに星雲の色や姿が見えていますが、光害のせいでコントラストはかなり低め。強烈な画像処理は必須です。