光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

巨大黒点 2024年5月11日

撮影日時 2024年5月11日
撮影機材 ビクセン ED103S(D103mm, f795mm)、ビクセンSXP赤道儀
使用カメラ Canon EOS Kiss X5
感度・露出時間 ISO100、1/1600秒×32コマ
その他 Baader AstroSolar Safety Film(眼視用)で減光
waveSharp 1.0 betaによるウェーブレット処理

2024年5月11日に撮影した太陽面の写真です。

この写真で太陽面の南西に見える巨大な黒点は「活動領域3664」と名付けられたもの。5月2日ごろに太陽の東端に現れたこの黒点群は、猛烈に発達しながら5月3日、5日、8日、11日とXクラスのフレアを立て続けに起こし、11日夜には日本国内で広く観測できるような大規模な低緯度オーロラを発生させました(太陽フレアは、観測されるX線の強さによって、活動規模をB、C、M、Xの4つのクラスに分けていますが、Xクラスは最も大きな規模にあたります)。

太陽面に占める黒点群の大きさを見れば、この黒点群がいかに大きいものかよく分かると思います。

撮影日時 2024年5月11日
撮影機材 ビクセン ED103S(D103mm, f795mm)、ビクセンSXP赤道儀
使用カメラ ZWO ASI290MM
露出時間 約60秒, 114fps
その他 Baader AstroSolar Safety Film(眼視用)で減光
約6000フレームをAviStack2でスタッキングおよびウェーブレット処理

こちらは、惑星撮影と同様の手法で黒点部分を動画カメラで撮影したもの。暗部や半暗部が入り乱れ、非常に複雑な構造を持っていることが分かります。

太陽の大きさとの比率、また斜め方向から見ていることを考慮して見積もると、黒点群の大きさは東西方向に軽く地球10個分以上、南北方向に地球6~7個分といったところ。かなり稀なサイズで、低緯度オーロラを発生させたのも納得と言った感じです。

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