光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

月齢13

撮影日時 2013年11月16日
撮影機材 セレストロン EdgeHD800+0.7xレデューサー(D203mm, f1422mm)、ビクセンSXP赤道儀
使用カメラ ペンタックス K-5IIs
感度・露出時間 ISO200、1/500秒×22コマ
その他 AviStack2による画像処理

EdgeHD800用レデューサーのファーストライトで撮った満月前、月齢13の月です。この状態で焦点距離は約1400mm。フルサイズ換算では2100mmとなり、月がギリギリ撮影可能範囲に収まります。

満月近くになると、日光が月の真上方向から当たることになり、地形による影ができなくなります。地形の様子が見づらくなるため、ある程度の天文知識を持っている人は、かえってこの時期の月に望遠鏡を向けない傾向があるようです。しかし、この満月前後の時期というのは、実は月縁近くの地形を見るにはうってつけなのです。他にこうした地域の地形がみられる時期となると、月が三日月状にになったときしかなく、シーイング的に非常に不利になってしまいます。

この写真でも、欠け際近くに大きなクレータがいくつも見えています。北部(上側)の欠け際に見える、クレーター内の立派な丘がひときわ目立つクレーターはピタゴラス(145km)。周囲の壁を含め、形がかなりはっきりしているので、おそらく比較的若いクレーターではないかと思われます。一方、欠け際中央付近に黒っぽいクレーター……というか、小さな「海」のようなものが見えますが、これはグリマルディ(230km)という古いクレーターで、月面上で最も暗いクレーターです。できたのは約40億年前で、クレーター内部が溶岩で満たされたため、このように黒っぽく見えています。

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