二重星団 h-χ(散開星団、ペルセウス座)

撮影日時 | 2024年12月29日 |
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撮影機材 | ミニボーグ55FL+レデューサー0.8×DGQ55(D55mm, f200mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | ZWO ASI2600MC Pro |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | -20℃, Gain=100, 露出60秒×40コマ |
備考 | IDAS LPS-D1フィルター使用 |
ペルセウス座にある有名な散開星団のペアを焦点距離200mmのレンズで広く狙ってみました。西側(写真右側)の散開星団にはNGC869、東側(左側)にはNGC884というカタログ番号が振られていますが、これよりはそれぞれをh(エイチ)、χ(カイ)、合わせてh-χ(エイチ・カイ)と呼ぶ呼び方が有名です。これは1603年、ヨハン・バイエルが、それぞれの星団を恒星とみなして恒星用の符号(バイエル符号)を振った名残です(もっとも、当時は星座の中を動き回る「惑星」に対し、単純に星座の中を移動しない天体を「恒星」としていたため、こうしたことが起こったようです)。
星団のみを捉えるにはAPS-C+200mmレンズでは少々広すぎですが、天の川の中にあるだけに、背景の無数の微光星と相まってなかなか美しい眺めです。

二重星団の東側(左側)、写真の端付近にはNGC957という小さな散開星団が見えています。眼視でも写真でも、人の意識はほとんど二重星団の方に向いてしまい、注意を向けられることのない非常に地味な存在ですが、かそけきこの輝きも、これはこれで味があります。
ちなみに、写真左上端が微妙に赤っぽくなっていますが、これはカシオペヤ座の散光星雲「ハート星雲」Sh2-190の端っこが写りこんでいるもの。もっと短いレンズを使えば、これらを1つのフレームに収めることも可能でしょう。
オリジナル画像

コンポジット&処理前の画像およびレベル調整のみ行った画像です。明るい星団なので、強調前でも2つ並んだ星団がハッキリと分かります。