超新星 SN2014J
撮影日時 | 2013年12月30日、2014年1月25日 |
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撮影機材 | ビクセン ED103S(D103mm, f795mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | アトム ガイドスコープ(D60mm, f540mm) |
オートガイダー | StarlightXpress Lodestar改 |
感度・露出時間 | ISO1600、120秒×19コマ(2013年12月30日) ISO1600、120秒×36コマ(2014年1月25日) |
備考 | IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用、M82の部分をトリミング |
おおぐま座にある系外銀河M82に現れた超新星です。
2014年1月21日、ロンドン大学天文台のSteve J. Fosseyさんが観測実習中に偶然見つけたもので、発見された時の等級は11等とかなり明るく(系外銀河の超新星は、もっと暗い16等以下で発見されることの方が多い)、最終的には10等台まで明るくなったようです。
発見後の解析により、この超新星は「Ia型」と呼ばれるものであることが分かりました。Ia型超新星のもとになるのは白色矮星と赤色巨星の連星で、白色矮星上に赤色巨星からガスが流れ込んでいます。こうして降り積もったガスの質量がある限界点を超えると、白色矮星において核反応が暴走し、大爆発を起こします。これがIa型超新星です。爆発を起こす時の限界質量は物理法則により一定に決まっているため、Ia型超新星の明るさはどれもほぼ同じです。そのため、星や銀河までの距離を測る「標準光源」として利用できます。つまり、Ia型超新星が明るく見えれば距離が近く、暗ければ遠い、というわけです。今回、SN2014Jがこれほど明るく見えたのは、地球からM82までの距離が約1200万光年と比較的近かったせいです。
ちょうど、超新星発見前の年末にM82を撮影していましたので、発見の報があった3日後の1月24日にM82を撮影して比較したのが上の写真です。例によって東京都心からの撮影ですが、これだけ明るい超新星だと、存在がハッキリわかります。