らせん状星雲 NGC7293(惑星状星雲、みずがめ座)
撮影日時 | 2022年9月26日 |
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撮影機材 | ビクセン ED103S+SDフラットナーHD(D103mm, f811mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | ZWO ASI2600MC Pro |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | 0℃, Gain=100, 露出900秒×8コマ |
備考 | IDAS Nebula Booster NB1フィルター使用 |
みずがめ座にある大型の惑星状星雲です。「らせん状星雲」という愛称は、赤いガスが文字通り螺旋を描いているように見えることから名づけられました。地球からの距離は約650光年と、私たちに最も近い惑星状星雲の1つで、見かけの大きさは満月の半分ほどにも達します。しかしながら、一般的な「惑星状星雲」の印象とは異なって大変淡く、また南中時でも高度が東京で30度ほどしかないため、大気の透明度や光害の影響を受けやすい難物です。
この対象は2019年にデジカメを用いて撮影していますが、デジカメの場合、微弱なシグナルは画像処理エンジンにより除去されがちなため、非常に写りが悪くて処理に苦労した覚えがあります。今回は冷却CMOSカメラを用いたおかげで、対象が淡くてもしっかりとその姿を捉えることができました。
それにしても、形といい色合いといい、まさに「環状星雲」M57の拡大版といった雰囲気です。M57の方は地球からの距離が約2500光年と、NGC7293の4倍近くも遠いので、実際のサイズ差に加えてそうしたものも影響しているのでしょう。
オリジナル画像
コンポジット&処理前の画像です。フィルターのおかげで光害はかなり除去されていますが、星雲が淡いため、撮って出しの状態ではほとんど存在が分かりません。
それでも、軽く強調してやると星雲の姿がしっかり浮かび上がってきます。