NGC7027(惑星状星雲、はくちょう座)
撮影日時 | 2022年9月30日 |
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撮影機材 | セレストロン EdgeHD800(D203mm, f2032mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | ZWO ASI2600MC Pro |
ガイド鏡 | セレストロン オフアキシスガイダー使用 |
オートガイダー | StarlightXpress Lodestar |
感度・露出時間 | 0℃, Gain=500, 露出1秒×700コマ |
備考 | ZWO Duo-Bandフィルター使用 中心部をトリミング |
はくちょう座にある惑星状星雲です。見かけの大きさがわずか18秒×12秒しかない大変小さな天体で、これは「環を除いた土星本体」と同じくらいの大きさです。実際のサイズも0.2光年×0.1光年程度で、一般的な惑星状星雲の直径が1光年程度あるのと比べるとかなり小さいです。これは、年齢が600年程度と非常に若く発達途中のためです。星雲自体はチリの雲に覆われていますが、やがてこの雲は吹き払われ、電離したガスが輝く典型的な惑星状星雲の姿になることでしょう。
写しだされた姿は、まるで淡いハロをまとったコガネムシのようです。星雲の大半がチリに覆われているせいか、惑星状星雲特有の赤や青緑の色はほとんど見えません(輝度が高くて色が飛び気味というのもあるでしょう)。その代わり、チリの濃い部分が影となって、コガネムシの羽の継ぎ目のように見えているようです。
実際、ハッブル宇宙望遠鏡で撮影された写真と見比べると、確かにチリの分布をちゃんと捉えることができています。とはいえ、微細構造を捉えるためにはもう一息口径と焦点距離が欲しいところではあります。
オリジナル画像
カメラで撮ったままの画像です。この星雲は単位面積当たりの明るさが大きいので、わずか1秒の露出でも容易に写りましたが、見かけの大きさが猛烈に小さく、本当はもっと大型の望遠鏡で狙うべき対象なのでしょう。