カリフォルニア星雲 NGC1499(散光星雲、ペルセウス座)
撮影日時 | 2016年1月10日 |
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撮影機材 | ミニボーグ60ED+レデューサー0.85×DG(D60mm, f298mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ25(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | ISO800, 露出90秒×64コマ |
備考 | IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用 |
ペルセウス座にある散光星雲です。長辺方向に2度、短辺方向に1度ほどの広がりを持つ大きな星雲ですが、淡いために眼視ではほとんど見えません。しかし写真では比較的よく写ることから、昔から人気のある被写体です。「カリフォルニア星雲」という愛称は、形がカリフォルニア州に似ていることからつけられたものですが、形になじみがないこともあってか、日本人的にはどうも「島根県」の方がしっくりきます(^^;
この星雲は、すぐ南側(写真下側)に見える4等星、ペルセウス座ξ星の放射により星間の水素ガスが励起され輝いているものです。このペルセウス座ξ星というのが実はものすごい星で、質量は太陽の30倍、表面温度は太陽の6倍にあたる35000度、明るさは可視光の範囲で太陽の12700倍、紫外線まで含めると太陽の263000倍……という青色巨星です。しかも、生まれた散開星団からはじき出されて現在も高速で宇宙空間を移動中とのことなので、いずれはこの星雲も見えなくなってしまうものと思われます。
ところで、上で「写真写りが比較的いい」ようなことを書きましたが、それは空が暗いところの話で、東京都心のど真ん中での撮影となると困難を極めました。なにしろ未処理の状態では対象が全く見えないので、構図すらなかなか決められないのです。
それでも最終的には無事、画角に収めることができました。最低限、見られる程度にはなったでしょうか。
大変だったのは背景のカブリ処理で、光害がひどいのと、かなりの強調処理を行ったために「ELフラット」だけでは補正しきれず、ステライメージで三色分解を行った上で、各プレーンに対してあれこれ細かい処理を行っています。それなりに色々と無理をしているので、できれば光害が多少マシになる深夜に高度が上がる秋~初冬に再チャレンジしたいところです。