M81, M82(系外銀河、おおぐま座)
撮影日時 | 2019年1月4日(RGB), 13日(Hα) |
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撮影機材 | ビクセン ED103S+SDフラットナーHD(D103mm, f811mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ25(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | ISO100, 1200秒×8コマ(RGB) ISO800, 900秒×4コマ(Hα) |
備考 | RGB: IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用 Hα: OPTOLONG H-Alpha(7nm) for EOS APS-C使用 |
おおぐま座の頭付近にある系外銀河のペアで、下(南側)がM81、上(北側)がM82です。M82の方は、その特徴的な形から「葉巻銀河」という愛称もあります。
両者は0.6度しか離れていませんが、見かけだけでなく実際の距離も15万光年ほどしか離れておらず、数千万年前にはM81とM82は衝突寸前のニアミスを起こしたと考えられています。この影響で、M82は現在も秒速1000kmもの速度で銀河の中心からガスを噴き出し、その内部では星形成と超新星爆発が盛んに起こっています。実際、2014年1月にM82内で超新星が観察されたのは記憶に新しいところです。
このペアは約6年前に1度撮ったきりでしたので、今回、低感度設定・長時間露出で撮りなおしてみました。さらに、M81の腕に存在する星形成領域やM82中心部からのジェットを捉えるべく、Hα線での撮影も併せて行い、通常のデジカメ画像に合成しています。Hαの方は雲に邪魔されてあまり撮影時間を稼げませんでしたが、それでも結果は上々。M82はジェットがうっすら見えるとともに中心部の構造が明瞭になり、M81の方も星形成領域がやや赤っぽく見えています。特に、この銀河の腕の星形成領域は通常のデジカメ撮影では赤く表現することが難しいもので、Hα画像をブレンドしたからこその結果といえるでしょう。
オリジナル画像
コンポジット&処理前の画像です。長時間露出のおかげで、この時点ですでにM81の腕の存在が分かります
こちらはコンポジット&処理前のHα画像です。やや分かりづらいですが、M81の腕にある星形成領域とM82中心部からのジェットが見えています。