光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

M74(系外銀河、うお座)

撮影日時 2024年8月4日
撮影機材 ビクセン ED103S+SDフラットナーHD(D103mm, f811mm)、ビクセン SXP赤道儀
使用カメラ ZWO ASI2600MC Pro
ガイド鏡 ペンシルボーグ(D25mm, f175mm)
オートガイダー ZWO ASI120MM
感度・露出時間 0℃, Gain=100, 露出300秒×12コマ
備考 IDAS LPS-D1使用

うお座にある系外銀河です。渦状腕の構造がはっきりと見える「グランドデザイン渦巻銀河」の典型的なものの1つで、地球からの距離は約3500万光年。直径は約95000光年で、私たちの銀河系(直径約10万光年)とほぼ同程度の規模と考えられています(銀河系は棒渦巻銀河と考えられていますが)。

9.4等と暗い上、渦が真正面を向いたいわゆる「フェイスオン」の銀河なので、眼視ではかなり見えづらく(表面輝度がM101に次いで低い)、英語では"Phantom Galaxy"などという愛称がついています。実際、過去には腕の部分が見逃され、恒星としてカタログに掲載されてしまったこともあったといいます。

しかし写真写りは案外よい印象で、東京都心から1時間ほどの露出にもかかわらず、渦がハッキリと正面を向いた立派な姿が浮かび上がってきました。渦の中には星形成領域……いわゆる「赤ポチ」も見えているようです。

オリジナル画像

コンポジット&処理前の画像およびレベル調整のみ行った画像です。淡い対象だけに、かなり頼りない写りです。

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