M67(散開星団、かに座)
撮影日時 | 2017年12月23日 |
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撮影機材 | ビクセン ED103S+SDフラットナーHD(D103mm, f811mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ25(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | ISO100、180秒×4コマ |
備考 | IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用 |
かに座にある散開星団です。有名なプレセペ星団(M44)の陰に隠れて地味な印象ですが、星数は明るいものだけで約80個、10等から16等の間に約500個、さらに暗い星も多数あるという大集団です。M67がプレセペ星団に比べて小さく暗く見えるのは、プレセペ星団が地球から600光年という至近距離にあるの対し、それより4倍以上遠い2700光年の彼方にあるためです。
星団を構成する星の性質や年齢が私たちの太陽とよく似ているため、太陽と同じタイプの星の研究に使われています。さらには、太陽はこの星団で生まれたのではないかという説もあり(ただし、コンピュータシミュレーションなどからは否定的な結果も出てきています)、学問的に興味深い対象です。
一般に、散開星団を写真に撮ると星の色が飛びがちで、うまく処理しないと眼で見た印象よりかえって地味になってしまう傾向があるのですが、この写真では露出時間を短めにするとともに、ダイナミックレンジの広い低感度設定で撮影することで、ある程度星の色を残すことができました。以前撮影した時に比べると、ずっと見栄えが良くなったのではないかと思います。
オリジナル画像
コンポジット&処理前の画像です。露出時間が短いので背景がカブらずに済んでいます。こうした散開星団なら、都心でも比較的簡単に撮影できます。