光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

M62(球状星団、へびつかい座)

撮影日時 2024年5月11日
撮影機材 ビクセン ED103S+SDフラットナーHD(D103mm, f811mm)、ビクセン SXP赤道儀
使用カメラ ZWO ASI2600MC Pro
ガイド鏡 ペンシルボーグ(D25mm, f175mm)
オートガイダー ZWO ASI120MM
感度・露出時間 -10℃, Gain=300, 露出30秒×60コマ
備考 IDAS LPS-D1使用

へびつかい座にある球状星団です。1771年6月7日にシャルル・メシエによって発見された天体で、この時、即座に位置の計測が行われていれば、カタログにおいてM49とM50の間に来たはずでした。しかし、位置の測定が1779年6月4日にずれ込んだため、「62」というやや大きめの番号になっています。

特徴的なのはその姿で、大半の球状星団が対称的な構造をしているのに対し、この星団は星団の外形に対し、中心が明らかに偏っています。これは、この星団が銀河の中心から約5500光年という近距離にあるため、その潮汐力によって歪んでいるものと考えられています。性能の低い望遠鏡で見ると、まさに彗星が短い尾を引いているかのように見えることでしょう。球状星団の星の密集度を表す「シャプレー・ソーヤー集中度」はクラスIVで、集中度は高めです。地球からの距離は約21500光年です。

オリジナル画像

コンポジット&処理前の画像およびレベル調整のみ行った画像です。星団の形が非対称なので、遠目には一見、いかにも尾の短い彗星っぽく見えます。

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