光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

アンドロメダ銀河 M31(系外銀河、アンドロメダ座)

撮影日時 2012年9月9日、10月8日
撮影機材 ビクセン ED103S+レデューサーED(D103mm, f533mm)、ビクセン SXD赤道儀
使用カメラ Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3
ガイド鏡 アトム ガイドスコープ(D60mm, f540mm)
オートガイダー StarlightXpress Lodestar改
感度・露出時間 ISO400, 露出90秒×12コマ(2012年9月9日)
ISO800, 露出120秒×8コマ(2012年10月8日)
備考 IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用、中心部をトリミング

アンドロメダ座にある有名な系外銀河です。見かけの大きさは満月5~6個分、明るさは4等という立派な姿で、都心でも小さな双眼鏡で容易に姿を捉えることができます。これほど大きく明るく見えるのは、これが銀河系に最も近い系外銀河であるためで、その距離は約250万光年。宇宙スケールで言えば、まさに「お隣さん」ともいえる距離です。しかもその大きさは直径22~26万光年と、銀河系(直径8~10万光年)より大きいといわれています。

なお、M31の周りには、おともの銀河であるM32とM110があります。M31の南側(写真下側)にあるのがM32、北側(写真上側)にあるのがM110です。このうちM110の方は、メシエ自身がこの楕円銀河を発見、記録しているにもかかわらず、なぜかカタログには収録されませんでした。しかし観測していたことは確実ですし、極度の潔癖症で生前キリのいい数にこだわったメシエにとって、カタログ収載数が109では具合が悪かろうということで、1966年になってイギリスの天文家ケネス・グリン・ジョーンズによってM110という呼び名が提案され、定着しました。

この写真は、2日にわたって撮影したコマをあわせて処理したものです。当時はフラット補正を行っておらず、周辺減光が手に負えなくなってトリミングした結果、かなり窮屈な感じになってしまいました。とはいえ、中心部付近の暗黒帯の様子などがよく分かり、これはこれで悪くない気もします。

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