亜鈴状星雲 M27(惑星状星雲、こぎつね座)

撮影日時 | 2013年6月9日 |
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撮影機材 | ビクセン ED103S(D103mm, f795mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | アトム ガイドスコープ(D60mm, f540mm) |
オートガイダー | StarlightXpress Lodestar改 |
感度・露出時間 | ISO800、60秒×18コマ |
備考 | IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用、中央部をトリミング |
こぎつね座にある惑星状星雲です。この星雲がある「こぎつね座」は、夏の大三角を形作るわし座のアルタイルとはくちょう座のデネブを結んだ線のの中間あたりにある、小さく目立たない星座です。一番明るい星でも3~4等という地味さで、むしろこのM27の方が有名な感すらあります。
M27は惑星状星雲の中では見かけの大きさがもっとも大きいものの1つで、こと座のM57の5倍ほどの広がりを持っています。明るさも7.4等と明るく、しかも惑星状星雲の常で単位面積当たりの明るさが高いので、都心でも小望遠鏡で十分捉えられます。愛称の「亜鈴状星雲」は、その形が亜鈴(ダンベル)のように見えるためにつけられたものですが、どちらかというと銀行の地図記号や食べかけのリンゴの芯の方が形としては近い感じです。
惑星状星雲は見かけの大きさが小さいものが多く、天体としては明るくて写りやすいものの、焦点距離が短いと物足りない写りになりがちなのですが、M27は短焦点の鏡筒でも楽しめる貴重な存在です。星雲の中央には青白い星が見えますが、13等のこの星から過去に放出されたガスが、同じくこの星からの紫外線を受けて蛍光灯のように光っているのがM27の正体です。このガスは現在も広がり続けていて、見かけの大きさが100年間に約6.8秒ほど大きくなっているのが確認されています。