Abell 33(惑星状星雲、うみへび座)
撮影日時 | 2020年2月23日 |
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撮影機材 | セレストロン EdgeHD 800(D203mm, f2032mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3 |
ガイド鏡 | セレストロン オフアキシスガイダー使用 |
オートガイダー | StarlightXpress Lodestar |
感度・露出時間 | ISO800、1200秒×10コマ |
備考 | IDAS NebulaBooster NB1フィルター使用 一部トリミング |
Abell 33は、アメリカの天文学者ジョージ・エイベル(George Ogden Abell, 1927~1983)が、パロマー天文台スカイサーベイ(Palomar Observatory Sky Survey, POSS)で得られたデータを基にまとめた惑星状星雲のリストに掲載されている惑星状星雲です。うみへび座のα星アルファルドの6度ほど北に位置します。チェコの天文学者ルボシュ・ペレク(Luboš Perek, 1919~)とルボシュ・コホーテク(Luboš Kohoutek, 1935~)がまとめた惑星状星雲のリストにも掲載されていて、PK238+34.1という名称でも知られています。手前にあるHD 83535という7等星と絶妙な位置で重なっていて、しばしば「天空のダイヤモンドリング」に例えられる美しい天体です。惑星状星雲は複雑な内部構造を持つものが多いのですが、この星雲はほぼ完全な円形で、これほどきれいに丸いのは比較的珍しい類です。
視直径は4.5分ほどもあって、惑星状星雲としては大型の部類。カタログ上の明るさは13等と、ちょうどドッグボーン星雲と同程度ですが、ほぼ恒星状の同星雲と違って大きく広がっているため、その淡さはまるで比べ物になりません。
それでも強引な処理の結果、かろうじて真円状の星雲の姿が浮き上がってきました。「天空のダイヤモンドリング」には程遠いボロボロの姿ですが、正直、都心から姿を捉えられただけでも御の字でしょう。
オリジナル画像
カメラで撮ったままの画像です。NubulaBooster NB1フィルターを用いているにもかかわらず、星雲の姿は背景に埋もれて全くと言っていいほど見えません。強調しても、ごく薄っすらと影が見えるような見えないような……というレベルでしかなく、ここから星雲をあぶりだすのは著しく困難です。