光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

NGC2903(系外銀河、しし座)

撮影日時 2026年2月15日
撮影機材 セレストロン EdgeHD800+レデューサー 0.7×(D203mm, f1422mm)、ビクセン SXP赤道儀
使用カメラ ZWO ASI2600MC Pro
ガイド鏡 セレストロン オフアキシスガイダー使用
オートガイダー QHY5III585M
感度・露出時間 -10℃, Gain100, 300秒×76コマ
備考 IDAS LPS-D1フィルター使用

明るさ8.8等、大きさ12.6秒×6秒という明るく大きな棒渦巻銀河で、メシエナンバーが付かなかったのが不思議なくらいの立派なものです。地球からの距離はおよそ3000万光年。

いわゆる「スターバースト銀河」に分類される系外銀河で、棒構造(バー)に沿って流入するガスによって若い星が爆発的な速度で活発に生まれ続けています。それを反映するように、星の原材料となる分子雲が複雑な暗黒星雲として見えており、また、腕には今まさに星が生まれている現場であるHα領域が複数見られます。

以前、デジカメで撮影した際には色彩まではなかなか捉えられず、銀河内の暗黒星雲についても構造は判然としなかったのですが、大口径鏡と冷却カメラ、画像処理の力で、東京都心からとは思えないかなり迫力のある姿になりました。今回はストレッチに、PixInsightに最近実装されたばかりの「MultiscaleAdaptiveStretch」を使ってみたのですが、直感的に操作できる上に破綻もしづらく、さらにどぎつくない程度に色鮮やかに仕上がるので、かなりの好感触です。系外銀河の処理はこれで決まりかもしれません。便利なツールがまた増えました。

なお、NGC2903の東側(左)には不規則銀河のUDC 5086が見えています。地球からの距離がNGC2903と同程度であることもあり、NGC2903の伴銀河であろうと推定されています。一方、NGC2903のすぐ南側にも銀河らしきものが見えますが、こちらはLEDA 1648681という銀河で、約4億7000万光年の彼方にある無関係の天体です。

オリジナル画像

コンポジット&処理前の画像です。明るい銀河なので、軽くストレッチしただけでも存在がよく分かります。ただ、一方で光学系の周辺減光は非常に激しく、処理の際、補正にひどく苦労しました。

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