M61(系外銀河、おとめ座)
撮影日時 | 2021年4月11日 |
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撮影機材 | ビクセンED103S+レデューサーHD(D103mm, f624mm)、ビクセン SXP赤道儀 |
使用カメラ | モノクロ:ZWO ASI290MM カラー:ZWO ASI290MC |
ガイド鏡 | ペンシルボーグ25(D25mm, f175mm) |
オートガイダー | ZWO ASI120MM |
感度・露出時間 | モノクロ:Gain=110, 600秒×8コマ カラー:Gain=110, 180秒×13コマ |
備考 | モノクロ:OPTOLONG Night Sky H-alphaフィルター使用 カラー:OPTOLONG UV/IRカットフィルター使用 |
おとめ座の銀河密集地帯からやや南に外れた位置にある系外銀河ですが、「おとめ座銀河団」の一員と考えられている天体です。
位置が他の「おとめ座銀河団」のメンバーから離れている上、9.7等とメシエ天体としては比較的暗く、さらに渦巻きがこちら側を向いているいわゆる「フェイスオン」の銀河で淡いこともあって、その人気や存在感は今一つです。ましてや、都心でその淡い姿を捉えるのはなかなか困難です。しかし、光害の影響の少ない近赤外域の画像をL画像とし、通常のカラー画像とLRGB合成することで、2本の腕が緩く巻き付いたその姿を思ったよりハッキリ捉えることができました。雰囲気としては、うみへび座にあるM83のミニチュア版といった感じです。
なお、写真の右上には系外銀河NGC4292(12.2等)、左上には同じくNGC4301(13.0等)が写り込んでいます。こうした小銀河が写り込むのも、系外銀河撮影の楽しいところです。
オリジナル画像
コンポジット&処理前の赤外画像です。光害が激しいにもかかわらず、M61の淡い腕がこの時点ですでにハッキリと確認できます。
一方、こちらがコンポジット&処理前のカラー画像です。UV/IRカットフィルターしか使っていないこともあり、激烈な光害によってほぼ中心部しか確認できません。