光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

M53(球状星団、かみのけ座)

撮影日時 2019年2月2日
撮影機材 ビクセン ED103S+SDフラットナーHD(D103mm, f811mm)、ビクセン SXP赤道儀
使用カメラ Canon EOS Kiss X5
ガイド鏡 ペンシルボーグ(D25mm, f175mm)
オートガイダー ZWO ASI120MM
感度・露出時間 ISO200、240秒×8コマ+60秒×8コマ
備考 IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用、中央部をトリミング

多くの系外銀河が密集する「おとめ座銀河団」のすぐ東側に見える球状星団です。しし座の2等星デネボラとうしかい座の1等星アークトゥルスとのちょうど中間付近に位置します。春の夜空の中で数少ない球状星団の1つで、りょうけん座のM3に目を奪われがちですが、なかなかどうして立派な姿です。

M3と比べると大きさ、明るさともに見劣りしますが、実際の大きさでいうとM3が直径180光年であるのに対し、M53は直径220光年と上回ります。これはM3が地球から33900光年の距離にあるのに対し、M53が58000光年のかなたにあるためです。

球状星団は、その星の密集度によって12段階に分類(シャプレー・ソーヤー集中度)されていますが、M53は上から5番目のクラスに属しています。M3よりもさらに密集しているため、中心部が白飛びしないように多段階露出を併用して撮影を行いました。冬場特有の悪シーイングのため、星像がやや甘いような気もしますが、ここは仕方のないところでしょうか。

オリジナル画像

コンポジット&処理前の画像です。星団は短時間露出でも結構しっかり写るので、都心でも比較的狙いやすい対象です。

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