光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

M3(球状星団、りょうけん座)

撮影日時 2017年12月23日
撮影機材 ビクセン ED103S+SDフラットナーHD(D103mm, f811mm)、ビクセン SXP赤道儀
使用カメラ Canon EOS Kiss X5
ガイド鏡 ペンシルボーグ(D25mm, f175mm)
オートガイダー ZWO ASI120MM
感度・露出時間 ISO200、270秒×8コマ+90秒×8コマ
備考 IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用、中央部をトリミング

うしかい座の1等星アークトゥルスと、りょうけん座の3等星コル・カロリを結んだ線のほぼ真中あたりにある球状星団で、大きさや美しさでは北天一のヘルクレス座M13に次ぐものとして有名です。実直径が100光年ほどもある巨大な星の集団で、約50万個の星から構成されています。地球からの距離は約33900光年。

6.2等と明るく、しかも光害の影響が比較的マシな天頂付近まで昇るので、都心でもボウッとした光芒として小望遠鏡でその存在を捉えることができます。

このM3は5年前、中古のEOS Kiss X5を入手した際に天文改造前の試し撮りとして撮影したことがありましたが、それ以降なかなか撮影機会に恵まれませんでした。今回はきちんとガイドをしたうえで、中心部が白飛びしないように多段階露出を併用して撮影を行いました。冬場でシーイングが悪い分は、最大エントロピー法による画像復元でカバー。さらに、デジタル現像時に「色彩強調マスク」を適用することで星の色を残すように処理してみました。

当然のことながら、写りは5年前とは雲泥の差。ガイドの有無といった根本的な違いもありますが、少しは上達したということでしょうか。

オリジナル画像

コンポジット&処理前の画像です。撮って出しの状態でも、球状星団らしく星がみっちりと密集している様子がよく分かります。

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