光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

M102(系外銀河、りゅう座)

撮影日時 2024年4月14日
撮影機材 セレストロン EdgeHD 800(D203mm, f2032mm)、ビクセン SXP赤道儀
使用カメラ ZWO ASI2600MC Pro
ガイド鏡 セレストロン オフアキシスガイダー使用
オートガイダー StarlightXpress Lodestar
感度・露出時間 -10℃, Gain=400, 露出30秒×240コマ
備考 IDAS LPS-D1フィルター使用

M102はりゅう座にある「と言われている」系外銀河です。というのも「M102」という銀河は、メシエカタログで示された位置に該当する天体がない「行方不明のメシエ天体」だからです。現在では、様々な証拠からNGC5866という系外銀河がM102の正体だろうと言われていて、ここでも「NGC5866 = M102」として撮影しています。詳しくはブログの該当記事をご覧ください。

この銀河は、レンズ状銀河を真横から見た姿をしていて、中央を一直線に走る塵の円盤が印象的です。ただ、一般にレンズ状銀河の場合、このような塵の円盤が見えることは珍しく、渦巻銀河を誤認している可能性もあります。また、塵の円盤が若干歪んでいることから、過去に近傍を通過した他の銀河と相互作用を起こした可能性があります。地球からの距離はおよそ5000万光年。

紀元前4900年ごろの北天

ちなみに、この銀河は約6900年前(紀元前4900年ごろ)、地球の歳差運動によって「天の北極」からわずか1度以内の場所を通過しており、当時は北極星ならぬ「北極銀河」でした。次にM102が「北極銀河」になるのは、約18800年後の西暦20850年ごろのことです。

オリジナル画像

コンポジット&処理前の画像およびレベル調整のみ行った画像です。エッジオンで比較的捉えやすい銀河とはいえ、露出30秒だとかなり頼りない写り方です。

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