光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

M100(系外銀河、かみのけ座)

撮影日時 2020年3月21日
撮影機材 セレストロン EdgeHD 800(D203mm, f2032mm)、ビクセン SXP赤道儀
使用カメラ Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3
ガイド鏡 セレストロン オフアキシスガイダー使用
オートガイダー StarlightXpress Lodestar
感度・露出時間 ISO200、1200秒×8コマ
備考 IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用

かみのけ座にある系外銀河で、おとめ座銀河群に属しています。天体を発見したのはピエール・メシャンで、1781年3月15日に、M98、M99と共に発見しました。しばしば超新星が現れることでも知られていて、これまでにもSN 1901B、SN 1914A、SN 1959E、SN 1979C、SN 2006X、SN 2019ehk、SN 2020oiと7つが確認されています。もっとも最近に現れたSN 2020oiは、発見が2020年1月7日のことでしたが、残念ながらこの写真を撮ったころにはもう暗くなってしまっていたようです。

カタログ上の明るさは9.4等ですが、一般にこの銀河のような、渦巻がこちら側を向いたいわゆる「フェイスオン」の銀河は、カタログ上の等級の印象よりはるかに淡く、都心での撮影は困難を極めます。

今回は、感度設定をISO200に抑えた上で、思い切って1コマ当たり20分の露出を与えています。しかしながら、やはりフェイスオンの銀河は淡く、夜半過ぎから春霞のせいか大気の透明度がどんどん悪くなっていったこと、またM100の高度も下がってきて光害の影響が大きくなってきたこともあり、かなり苦しい結果になってしまいました。かろうじて腕の存在は確認できますが、できれば条件のいい日に再チャレンジしたいところです。

オリジナル画像

コンポジット&処理前の画像です。明るい中心核こそ確認できますが、腕の部分は光害に飲まれて全く分かりません。

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