光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

流星の撮影

追尾 しない/する
撮影機材 一眼レフ(一部のコンパクトデジカメも可)
撮影方法 通常撮影
難易度 低~中

最近、流星群の話題が一般のマスコミでもずいぶん取り上げられるようになりました。特に「りゅう座ι(イオタ)流星群(しぶんぎ座流星群)」、「ペルセウス座流星群」、「ふたご座流星群」のいわゆる三大流星群は、条件さえ合えば1時間当たり数十個の流星が見られます。また、2001年の「しし座流星群」に伴う流星嵐も記憶に新しいところです。

こうした流星を見たら、写真に撮ってみたくなるのが人情というもの。しかし、実際にはなかなか難しいのです。

もっとも、撮影方法自体は恒星の撮影とほとんど同じで「技術的に難しい」というわけではありません。全天360度、一体いつ、どこに現れるか分からない流星をカメラの視野の中に捕らえるのが難しいのです。

要するにある程度は運の問題なので、流星が視野の中に入る確率を増やすため、レンズは比較的広角のものを使います(ただし、あまりに広角だと写った流星が小さくなり過ぎて迫力に欠ける写真になることも)。また、一瞬しか光らない流星を捉えるため、なるべくF値の明るいレンズを絞り開放付近で使い、カメラの感度設定も高めにしておきます。

露出時間については恒星の撮影に準じますが、流星は一瞬しか光らない以上、露出をむやみに長くしても暗い流星まで写るわけではありません。背景が明るくなるなど弊害も多いので(特に都心)、流星を撮るだけなら露出は数秒~数十秒で十分でしょう(広角レンズでこの露出時間なら、固定撮影でも星はほぼ点に写ります)。それよりは、休まず連続してシャッターを切り続ける方が重要です。

カメラを向ける方向ですが、流星群の場合、流星は放射点を中心に流れるので、基本的には放射点の方向にカメラを向けます。しかし、放射点はあくまでも「流星が流れる経路の始点」であって、流星自体は全天どこに現れるかわかりません。写真の撮影意図にもよりますが、流れる場所が分からないのなら目立つ星座や星の並びをメインにして、そこに流れる流星をひたすら待つ、という手もあります。

カシオペア座をかすめて流れるペルセウス座群流星
カシオペア座をかすめて流れるペルセウス座群流星
大昔に撮った写真ですが、手元にある写真中、うまく狙ったところに流れてくれたのはこれくらい。本当に運次第です。オリンパスOM-2+ズイコー35mm F2.8, コニカカラー GX3200プロ, 露出30秒, 1994年8月13日午前1時ごろ, 撮影地:天城峠

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