光害になんて負けたりしない!東京都心でもできる天体観測

かに星雲 M1(超新星残骸、おうし座)

撮影日時 2015年12月5日
撮影機材 セレストロン EdgeHD800(D203mm, f2032mm)、ビクセン SXP赤道儀
使用カメラ Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3
ガイド鏡 ミニボーグ60ED(D60mm, f350mm)
オートガイダー ZWOptical ASI120MM
感度・露出時間 ISO1600、180秒×16コマ
備考 IDAS/SEO LPS-P2-FFフィルター使用

おうし座にある天体で、その正体は西暦1054年5月に起こった超新星爆発の残骸です。藤原定家の日記「明月記」にこの超新星の記録が残っていたのは有名ですが、日本のアマチュア天文家、射場保昭氏がこれを世界に紹介したことで、かに星雲を形成した超新星爆発の同定が進んだという話があります。

メシエ天体としては唯一の超新星残骸で、爆発で吹き飛ばされたガスが、超新星爆発後に残された中性子星からの強烈な電磁波を受けて輝いているものです。このガスは現在も秒速1000km以上のスピードで広がりつづけているので、長年にわたって撮影を続けていると星雲が広がっていく様子が分かるかもしれません。

写真で見ると、白いモヤッとしたガスに赤いフィラメント状の構造がまとわりついているのが分かります。「かに星雲」という愛称は、このフィラメント構造をカニの脚に見立てたものですが、これを眼視で確認するためには、少なくとも口径30cm以上の大口径の望遠鏡が必要です。

ピントが若干甘く見えますが、これは冬の悪シーイングによるもの。露出中に星の位置が小刻みに揺らぐので、いわば「被写体ぶれ」を起こしてしまうのです。冬の天体のクローズアップ撮影は悪気流との戦い。動画カメラの性能が上がって、惑星のように動画フレームのスタッキング&ウェーブレット処理が気軽にできるようになれば、世界は大きく変わるのでしょうけど……。

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